平成26年度の活動状況
県環境の森の整備活動(塩サバの会)を実施しました
平成27年3月8日、恒例となっている会員による県環境の森整備を実施しました。
森林は鹿児島市郡山町にあり、上の丸団地と呼ばれるヒノキとスギの混交林0.37ha、約35年生の林分です。
県環境の森整備活動は、今回で3回目でしたが、当日は天気にも恵まれ、会員9名による2時間ほどの除伐、間伐作業ですっきりとした林分に生まれ変わりました。
作業の後は、例によって、コンビニのおにぎりと塩サバの昼食です。シバ(枝条)で火を熾し、オキで焼く塩サバは、仕事の後の快い空腹もあり「なんちゅわならん」おいしさです。「おいしい塩サバを食うために森林作業をやってるようなものです」という声もあります。
この活動は、今後も引き続きやっていくつもりです。
楽しい昼食の時間
塩サバを・・・
島津義弘ゆかりの岩剱神社の鎮守の森づくり活動を行いました
平成27年3月28日土曜日、姶良市の重富にある岩剱神社の鎮守の森において森林整備活動を行いました。岩剱神社の鎮守の森は、永い間放置されていたため、岩剱神社奉賛会が中心となって鎮守の森の整備を進めようということになり、森と木の研究所(森ラボ)に相談があったものです。
森ラボでは、みどりの募金事業を取り入れて鎮守の森整備を実施することを計画し、岩剱神社鎮守の森整備委員会が事業主体となって実施しました。
当日は、好天に恵まれ、重富小学校平松地区児童会や平松地区の住民など約80名が参加して竹林整備、遊歩道づくり、モミジ15本、ヤマザクラ10本などの植栽などを行いました。活動中には、タケノコの収穫というハプニングもありましたが見る見るうちにきれいになりました。
伐採したモウソウ竹はチッパーで粉砕し、遊歩道のマルチング材として活用しました。
また、活動に参加した子供たち30人は、森林作業終了後、県産材のスギ板を使用したペン立てづくりの木工教室を楽しみました。
活動前に参加者全員で
伐竹作業できれいになりました
みんなで竹チップを遊歩道に散布します
竹チップが散布された遊歩道
パパとヤマザクラを植えます
かつおぶしの森づくり活動を行いました
平成27年2月21日、昨年に引き続き枕崎市桜山本町の里山においてかつおぶしの森づくり活動が行われました。この活動の目的は、鰹節の製造に使用する薪を効率的に生産する広葉樹林を育て、ヤマザクラの咲く豊かで潤いのある里山づくりを進めようというものです。
当日は、桜山小学校の児童や妙見児童クラブの子供たち併せて35人のほか、鰹節生産者、地元の宇都、小園集落の市民など約100人が参加し、汗を流しました。
作業内容は、ヤマザクラの植栽、萌芽整理(芽掻き作業)、カラスザンショウ、クスなどの除伐作業です。
約1時間半の作業で80本のヤマザクラの植栽と3600m2の手入れにいい汗をかきました。
作業終了後は、特製のパンや飲み物エコライフポイント券などが配布されました。
ヤマザクラが咲くように一生懸命植えました
子供たちはヤマザクラを植え、大人たちは手入れです
鹿屋市立花岡学園の木工教室
平成26年12月11日、花岡学園の6年生26名の木工教室を実施しました。花岡学園は7月に森林組合の作業の見学など森林環境学習を実施しましたが、今回は、県産のスギ材を使用し、学校の花壇の柵作りに挑戦しました。
スギ材は防腐処理したものを使用し、さらに塗装までして少なくとも10年以上は保つものとしています。花壇の延長が70メートル以上あるため、3mの柵を25組作る必要があったのですが、見る見るうちに27組の柵を作り上げました。
花壇の木柵づくりに挑戦
みんなで協力して70mもの木柵ができました
「くにの松原保全・再生活動」
平成26年12月7日、大崎町くにの松原の保全活動を行いました。この活動は今回で3回目になりますが、80名の町民に参加いただいてマツ林の除伐活動とマツクイムシ抵抗性クロマツ「スーパーグリンさつま」の植栽を行いました。
除伐は、マツを中心とする海岸防災林として整備するために実施するもので、広葉樹の伐採と伐採木をチッパーにより処理するものです。また、クロマツの植栽は、クロマツの消滅した海岸前線に防風垣を設置しマツを植栽するものです。
当日は、晴天に恵まれましたが、町内のほかの行事と重なり、昨年より少ない80名の参加者でしたが、一生懸命作業し、いい汗を流しました。
参加者全員による記念撮影
チッパーを使用した除伐作業
一生懸命植えました
作業の後はペン立ての木工教室を楽しみました
クロマツ810本を植えました
森の生活体験活動
平成26年11月23日、鹿児島市花尾町の県環境の森において森の生活体験活動を行いました。体験活動には、9家族33名が参加していただきました。
モウソウチクの飯盒で炊く山菜五目御飯や焼き芋など薪で炊く食べ物は参加者に大人気でした。
また、森の恵みとして、コジイの実とヤマノイモのむかごもたき火で炒って食べました。現場近くで掘ったヤマノイモは、じゃんけんゲームで勝った人のお土産となりました。
そのスケジュールは、次の通りでした。
10:00~10:10 | 開会式、オリエンテーション |
10:10~10:10 | たきぎ拾い、火おこし体験 |
10:10~10:40 | 森の散策、食べ物さがし |
10:50~11:30 | 谷川の水を飲む体験、竹の食器、箸づくり |
11:00~13:00 | ごはん炊き、焼き芋焼き、昼食 |
13:00~14:50 | 小屋づくり、一本ブランコ、竹馬 |
14:50~15:00 | 閉会式 |
参加者全員による記念撮影
マッチを使って火おこし体験
竹の飯盒と竹串で焼き鳥づくり
焼きいも最高!
スギさんチームの小屋完成 万歳!
ヒノキさんチームの小屋完成
小屋の中は楽しいな、今夜ここに泊まる?
武岡台小木工教室
11月7日 鹿児島市市立武岡台小学校で木工教室を行いました。木工教室に参加したのは、4年生の50名で鹿児島県産スギ材を使用して本立てを作りました。
はじめに、森と木の研究所の吉崎さんから木の話を聞き、研究所のメンバーの指導を受けて製作にかかりました。木材はあらかじめカットしてあり、4年生でもスムーズに組み立てることができました。
とても楽しかったとの感想がありました。
はじめに木の話を聞きました。
森と木の研究所のおじさんたちの指導で
職人みたい
二人で協力して作ります
平成26年度後期市町村林務担当職員研修
11月4,5日 自治会館において市町村林務担当職員研修(林務行政講座)が開催されました。研修には、21名の申し込みがありましたが、業務の都合等で19名の職員に受講していただき、修了書が交付されました。
県環境林務部の吉野次長の講義をはじめ、外部講師や鹿児島大学の枚田先生、さらには、元県副知事の脇田先生まで11名の講師から11科目の講義で充実した内容でした。
環境林務部吉野次長の講義
カリキュラム
月 日 | 時 間 | 研修項目 | 講 師 |
11月4日(火) | 10:00~10:10 | 開講式、オリエンテーション | 森と木の研究所 |
10:10~11:00 | 林務行政の今日的意義 | 環境林務部次長 吉野純一 |
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11:10~12:00 | 森林計画制度について | 森林経営課 森林計画係長岩元高治 |
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12:00~13:10 | 昼食・休憩 | ||
13:10~14:00 | 林業生産・林業機械・高性能林業機械 | 林業労働力確保支援センター講師 加藤眞之 | |
14:10~15:00 | 保安林・林地開発制度 | 森と木の研究所 講師 寺師健次 |
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15:10~16:00 | 森林組合の役割 | 曽於地区森林組合 組合長 堂園 司 |
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16:10~17:00 | 森林、国土保全、治山事業 | 森と木の研究所 技術士 大坪弘幸 |
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11月5日(水) | 9:10~10:00 | 特用林産物の振興について | 森林経営課 特用林産係長 町田敏 |
10:10~11:00 | 公有林を持つ意義、活用 | 曽於市経済課 森林保全係長国武次宏 |
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11:10~12:00 | 森林管理と林内路網 | かごしま材振興課 路網整備係長 向信勇 |
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12:00~13:10 | 昼食・休憩 | ||
13:10~14:00 | 森林法と市町村林務行政 | 鹿児島大学農学部 准教授 枚田邦宏 |
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14:10~15:00 | 事務屋さんと技術屋さん | 元鹿児島県副知事、元県立図書館長 脇田稔 | |
15:00~15:10 | 閉講式 | 森と木の研究所 |
平成26年度市町村林務担当職員研修修了者名簿
[林務行政講座]
No | 氏 名 | 所 属 |
1 | 川畑秀紀 | 長島町農林課 |
2 | 飯田昭彦 | 伊佐市林務課 |
3 | 茶園浩幸 | 伊佐市林務課 |
4 | 天達恵一 | 枕崎市農政課耕地林務係 |
5 | 大野圭介 | 霧島市林務水産課森林整備グループ |
6 | 田中佑二郎 | 志布志市耕地林務水産課林務水産係 |
7 | 濱田勝男 | 鹿屋市農林水産課 |
8 | 星簇浩平 | 鹿屋市農林水産課 |
9 | 折田祥吾 | 南九州市川辺支所農林水産課耕地林務係 |
10 | 中村広道 | 中種子町農林水産課 |
11 | 原田大資 | 大崎町農林振興課林務水産係 |
12 | 平 晶彦 | 大和村産業振興課 |
13 | 中島章仁 | 南さつま市農林整備課林務係 |
14 | 山之口大八 | 南さつま市農林整備課林務係 |
15 | 中村晋一郎 | 姶良市林務水産課林務水産係 |
16 | 麻生理加 | 出水市農林水産整備課 |
17 | 上 勇人 | 日置市農林水産課林務水産係 |
18 | 冨ケ原隆司 | 日置市農林水産課林務水産係 |
19 | 小森勝洋 | 肝付町林務水産課 |
花岡小の林業学習を行いました
平成26年7月17日、鹿屋市立花岡学園の5年生26人の林業学習を行いました。これは花岡学園PTAが事業主体となって、森林環境税事業の一環として昨年に引き続き実施するものです。森と木の研究所としては、旧鶴羽小学校の時から行っている森林環境学習です。
当日は、暑い夏の日でしたが、新名主校長をはじめ、担任の河部先生や大隅地域振興局の小杉係長、有薗技師、研究所からは大坪、寺師、大迫が指導にあたりました。
現場は学校近くの花岡町の民有林でしたが、大隅森林組合の協力を得て、間伐作業の見学と枝打ち作業の体験学習を行った後、研究所の木登り名人こと大迫が木登りの実演を行いました。
バスの中で森林の作業について学習
山道を歩いて枝打ちの現場へ
研究所大迫の実演始めに下から切り込みを入れて!
女子作業班も一生懸命
鹿屋市の森林は・・・・・・大隅地域振興局有薗技師
大隅森林組合による間伐実演
錦江町の樹叢群を調査しました
平成26年7月16日、研究所の樹木医の船橋と大坪が錦江町教育委員会の職員等と錦江町にある二か所の貴重な樹叢群の樹木診断を行いました。
一つは、旧田代町の近津神社の境内で近津活神社の社叢群として町の文化財に指定されているものです。モミ7本、イス25本の樹叢群で、診断したモミの木は、樹齢が250年以上あるものと想定され、胸高周囲が4.34mの巨木でした。樹幹が途中から折損し、樹勢が弱っていました。
もう一つは、町立神川小学校の校庭にあるセンダンの木で、PTAなどの手により剪定作業が行われていましたが、落枝を防止するための樹勢回復などについて調査しました。
これらの樹木の診断結果については診断書と処方箋としてまとめ、報告することとしています。
南さつま市の防風保安林を調査しました
平成26年7月8日、南さつま市小湊と大浦干拓2工区の防風林を研究所の大坪と寺師が南さつま市農林整備課林務係の山之口係長と中島技師の案内で調査しました。
小湊伊勢丸潟地区の防風林は、農地をドーナツ状に取り囲むクロマツ林ですが、マツクイムシの被害に対抗するための育林方法等について調査しました。
また、大浦干拓2工区の防風林は、森林法でいう森林ではありませんが、耕地や集落を保全する大切な防風林でその防風効果の充実が課題となっていました。
二つの防風林について、今後の対応等について南さつま市に報告いたしました。
小湊伊勢丸潟地区の防風林
大浦干拓2工区の防風林
平成26年度市町村林務担当職員研修を行いました
平成26年4月18,19日、姶良市蒲生にある「かごしま森の研修館」で平成26年度市町村林務担当職員研修(森林林業講座))が行われました。屋内の講義と森林技術総合センター内の屋外樹木研修内までみっちりと10科目の研修でした。
また、遠方からの受講者は、研修館に宿泊して受講し、夕食後の情報交換も行われました。
平成26年度市町村林務担当職員研修修了者名簿
[森林林業講座]
No | 氏 名 | 所 属 |
1 | 飯田昭彦 | 伊佐市林務課 |
2 | 茶園浩幸 | 伊佐市林務課 |
3 | 麻生理加 | 出水市農林水産整備課 |
4 | 天達恵一 | 枕崎市農政課耕地林務係 |
5 | 折田祥吾 | 南九州市川辺支所農林水産課耕地林務係 |
6 | 小森勝洋 | 肝付町林務水産課 |
7 | 中村晋一郎 | 姶良市農林水産部林務水産課 |
8 | 平 晶彦 | 大和村産業振興課 |
9 | 松尾弘彦 | さつま町耕地林業課林業振興係 |
10 | 打越昌子 | 南大隅町経済課 |
11 | 山崎浩平 | 鹿児島市生産流通課林務水産係 |
12 | 大野圭介 | 霧島市林務水産課森林整備グループ |
13 | 中馬譲 | 霧島市霧島総合支所産業建設課施設管理G |
14 | 山之口大八 | 南さつま市農林整備課林務係 |
15 | 中島章仁 | 南さつま市農林整備課林務係 |
16 | 上 勇人 | 日置市農林水産課林務水産係 |
17 | 冨ケ原隆志 | 日置市農林水産課林務水産係 |
市町村林務担当職員研修カリキュラム
[森林林業講座] 場所 森の研修館かごしま
月 日 | 時 間 | 研修項目 | 講 師 |
4月17日(木) | 10:00~10:10 | 開講式、オリエンテーション | 森と木の研究所 |
10:10~11:00 | 森林・林業の概要、森林の機能、地材地建 | 森林部門技術士 大坪弘幸 | |
11:10~12:00 | 森林所有者・林業経営 | 主任林業専門普及指導員 南橋 仁 | |
12:00~13:10 | 昼食・休憩 | ||
13:10~14:00 | 森林資源について | 国認定森林インストラクター 上床真哉 | |
14:10~15:00 | 森林保護 | 総括林業専門普及指導員 森田慎一 | |
15:10~16:00 | 木を植える、育てる、スーパーグリンさつま | 森と木の研究所講師 寺師健次 | |
16:10~17:00 | 間伐の意義・再造林 | 林業専門普及指導員 蓑毛博則 | |
4月18日(金) | 9:10~10:00 | 木材とは何か | 鹿児島大学客員教授、技術士 遠矢良太郎 |
10:10~11:00 | 木材の利用 | 大和木材株式会社 取締役社長 吉崎和穂 | |
11:10~12:00 | 誰がみどりを支えるか、緑化推進、林業事業体、ボランティア | 森林部門技術士 大坪弘幸 | |
12:00~13:10 | 昼食・休憩 | ||
13:10~14:40 | 樹木を知る現地実習、森林技術総合センター内樹木園 | 森林技術総合センター | |
14:50~15:00 | 閉講式 | 森と木の研究所 |